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MINI JOHN COOPER WORKS RALLY TEAM.のドライバー、大橋逸夫による車輌開発ストーリーから
レース情報・現地情報など、盛り沢山の内容でお届けします。

市販車をバラしてまた組み上げるまでの間に行われること

こんばんは。

車両の制作も順調(一部順調でないところもあり)に進んでおります。

一つ悩みがあります。

レーシングカーは(元々レーシングカーとして世の中に生まれた車両は)余計なものを全て削ぎ落とした状態で販売されます。
快適装備はレギュレーションで規定されたもの以外は一切ついていないのが普通ですよね。

市販車をベースとするレーシングカーは一般販売されている状態の車両から競技車両を作っていきます。
これはサーキットを走る競技車両も、ドリフトなどの競技車両も同じです。
いらない部品をぜ~んぶ外して補強して必要な部品を組付けていくわけです。


こんな状態だったのが

こうなって

最後にはこうなるんですが

最近の車って重いですよね。
最近の欧州車をばらした経験のある方はなかなか少ないようですが
MINIもカタログ重量が1,480kgもあります。
安全性や、静粛性、車両剛性のために重くなっているんだと思います。
確かに走行させると、このサイズの車両とは思えないほどの剛性、安定性です。
MINIクロスオーバーも、車両の下部のアンダーコート、車両内部の鉄板の内側にあるスポンジ、鉄板と鉄板の貼り合わせ部分にも
ビビリ音を抑えるためなのでしょうか?シートを挟んで貼り付けてありました。

頑丈なドイツ車(?)を競技車として生まれ変わらせるのに必要なのが、補強
あらゆるところに
ガシガシと補強を入れていきます。


コンソール部分も

運転席のフロアも

エンジンルームも

足回りも
このように、これでもかと言わんばかりの補強づくし。
そして、アンダーコートがびっしりだった下部もこんなに綺麗に

今まで見たことももちろん、バラしたことのない車を、ガシガシと大胆に補強し尽くすこの技は尊敬に値しますね。
これも今まで何千台何万台?wの車を作ってきたキャロッセさんの経験からくるものなんでしょうか。
ますます完成が楽しみだ。

では、また。